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若ハゲの基準 10代や20代で起こる若ハゲの原因や対策

若ハゲの基準 10代や20代で起こる若ハゲの原因や対策

若ハゲとは、10代や20代の若い世代で発症する薄毛のことです。思春期や青年期に生じる若ハゲは、外見にも大きな影響を及ぼすため、人知れず悩みを抱えるケースも少なくはありません。

ここでは、若ハゲの基準や10代や20代で起こる若ハゲの原因、そして若ハゲに効果的な対策などについて詳しく紹介します。若ハゲにお悩みの方はぜひチェックしてみてください。

目次

「若ハゲ」の基準とは? M字ハゲやてっぺんハゲなど

「若ハゲ」の基準としては、次のような症状が挙げられます。どれか一つでも当てはまる場合は、若ハゲを発症している可能性があります。

前髪の生え際が後退する。おでこが広くなってしまう

以前に比べて前髪の生え際が後退し、おでこが広くなったように感じる場合、若ハゲが始まっている可能性があります。

特に、おでこのシワの両端から左右の生え際までの距離が指2本分以上開いている場合、若ハゲに多い「M字ハゲ」を発症している恐れがあると言えます。

その状態のまま放置していると、左右の生え際から頭頂部にかけて薄毛になる「U字ハゲ」に進んでしまうケースもあるため注意が必要です。

抜け毛が増える。一日の抜け毛がシャンプーで増える事もあり

抜け毛の増加も若ハゲの症状の一つです。健康な人でも、一日に100本程度の毛は抜けています。しかし、それ以上に毛が抜ける場合は、若ハゲの兆候かもしれません。

特に、起床時に枕に抜け毛がたくさんついている・シャンプーやブラッシングの際にたくさん髪の毛が抜けるなどの症状が見られる場合は、知らず知らずの内に若ハゲが進行している可能性があります。

以前より抜け毛の量が多いと感じたら、若ハゲになってきていないかをチェックしてみた方が良いでしょう。

地肌が透けて見える。光に当たると地肌が見える

髪の毛の量が減ったり、髪の毛そのものが細ってきたりすると、地肌が透けて見えるようになります。特に、光に当たったときなどに地肌が見えてしまうようであれば、若ハゲが進行している可能性があります。

暗い場所でばかりチェックをしていると若ハゲの兆候に気づかないこともあるため、薄毛が気になる場合は時々明るい場所で確認しておくことも大切です。

つむじの周辺が薄くなる。河童を連想させる若ハゲ

つむじの周辺が薄くなるのも、若ハゲの特徴の一つです。放っておくといわゆる「河童」を連想させる若ハゲの状態に進行してしまいます。

生え際と異なり、つむじは自分では気づきにくい部位のため、薄毛に気づくのが遅れてしまうケースも。つむじの若ハゲが気になる場合は、鏡を2枚使った「合わせ鏡」や、スマートフォンのカメラ機能などを使って、定期的にチェックすることをおすすめします。

ヘアセットがしにくくなる。ワックスで髪の毛が立ちづらくなる

若ハゲの影響で髪の毛のボリュームが減ってくると、ヘアセットがしにくくなったり、ワックスで髪の毛が立ちづらくなったりします。

それまでと同じようにヘアセットをしているのに、なぜか上手く決まらないと感じるときは、若ハゲによって薄毛が進行している可能性があると言えます。

若ハゲの原因とは? 遺伝などが原因

若ハゲには、さまざまな原因が考えられます。以下に、若ハゲの主な原因をご紹介します。

男性ホルモンの影響が大きく響く

若ハゲには、男性ホルモンの影響が大きく響いています。といっても、男性ホルモンが多い=若ハゲになるというわけではありません。

若ハゲの原因となるのは、男性ホルモンの一種「ジヒドロテストステロン(DHT)」です。DHTは「悪玉男性ホルモン」とも呼ばれ、薄毛や脱毛を引き起こすことが知られています。

体内にDHTが増えることで、若ハゲを発症してしまうのです。

遺伝によってハゲやすい年齢が決まってくる

遺伝も若ハゲに大きな影響を与えます。遺伝的なリスクがある場合、10代や20代など、通常よりも若い年齢で薄毛になる可能性があります。

特に、母方の祖父が薄毛の場合は、若ハゲのリスクが高いとされています。薄毛の遺伝子情報は女性の持つ「X染色体」に含まれており、母方の祖父が薄毛の場合、その遺伝子が母親を通じて子供にも遺伝する可能性があるからです。

ただし、父方に薄毛の人がいる場合も、その体質を受け継いでいるリスクは存在するため注意が必要です。

食生活の乱れ。足りない栄養素を見極めよう

若ハゲは、男性ホルモンや遺伝の影響だけで引き起こされるわけではありません。食生活の乱れによる栄養素の不足も、若ハゲの原因になります。

健康な髪の毛を維持するためには、タンパク質や亜鉛といった栄養素が欠かせません。しかし、インスタント食品やファストフードばかりを食べるなど、偏った食生活を続けていると、髪の毛の成長に必要な栄養素が不足してしまいます。

その結果、丈夫な髪の毛が育たなくなり、薄毛や抜け毛が進行する可能性があるのです。

睡眠不足。良質な睡眠を心がけよう

睡眠不足も若ハゲを進行させる要因になります。睡眠には、入眠直後の浅い眠り(ノンレム睡眠)と、90分周期で訪れる深い眠り(レム睡眠)の2種類があり、これら一連を「メジャースリープ」と呼びます。そして、就寝中にメジャースリープ状態をしっかり取ることで、成長ホルモンが分泌されると考えられています。

成長ホルモンには新陳代謝を促し、健康な髪の毛を育てる働きがあります。しかし、睡眠不足に陥ると、メジャースリープ状態が取れず、成長ホルモンの分泌が妨げられてしまいます。

薄毛や抜け毛のリスクを減らすためには、良質な睡眠を心がけることも大切と言えるでしょう。

ストレス。なるべくストレスのない生活をしないとハゲる

私たちの身体は、自律神経によってコントロールされています。自律神経には、心や身体を活発にする交感神経と、リラックスを促す副交感神経の2種類が存在します。そして、ストレスが溜まると交感神経が優位になります。

交感神経には血管を収縮させる働きがあるため、ストレス状態が続くと全身の血流が悪くなってしまいます。そうすると、頭皮や髪の毛に必要な栄養素が行き届かなくなり、若ハゲが進行してしまうのです。

誤ったヘアケア。ワックスを塗ったまま寝るのは論外

誤ったヘアケアも若ハゲの原因です。特に、ワックスを塗ったまま、シャンプーをせずに就寝するのは論外と言えるでしょう。

ワックスの成分が頭皮の毛穴に詰まると、炎症などの頭皮トラブルを引き起こしかねません。ワックスなどの整髪料を使ったときは、お湯による予洗いやシャンプーでしっかり汚れを洗い流してから就寝することをおすすめします。

また、刺激が強すぎるシャンプーの使用や、シャンプー・トリートメントの洗い残し、過度のシャンプーなども若ハゲのリスクとなります。

10代の若ハゲは改善する?

10代の若ハゲは、成人の薄毛とは異なり、自然に改善することがあります。まだ身体が出来上がっていない10代では、ホルモンバランスの乱れによって、一時的に薄毛になるケースがあるからです。この場合、成長と共にホルモンバランスが整うことで、薄毛の改善も期待できます。

また、10代は精神的にも未熟で不安定な年頃です。勉強や友人関係など、10代ならではの悩みから生じるストレスによって、抜け毛が増えたり、円形脱毛症を発症したりするケースもあります。この場合も、原因となるストレスが解消されれば、若ハゲの症状も改善される可能性が高いと言えるでしょう。

ただし、10代であっても遺伝が原因の場合は、若ハゲは改善しません。思い当たる理由がないのに、徐々に薄毛が進行していく場合は、遺伝による若ハゲの可能性があります。

若ハゲの改善に効果的な対策

若ハゲの改善には、次のような対策が効果的です。

髪の毛に良い食生活を心がける。ミネラル摂取など

髪の毛に良い食生活を心がけることで、若ハゲを改善する効果が期待できます。特に、髪の毛の成長とって重要な役割を持つ「タンパク質」「亜鉛(ミネラル)」「ビタミン類」の3大栄養素は、積極的に摂取することをおすすめします。

栄養素主な食材役割
タンパク質肉・魚・卵・大豆・乳製品など髪の毛の元を作る
亜鉛(ミネラル)レバー・牡蠣・魚介類・煮干し・かつおぶしなど髪の毛の成長をサポートする
ビタミンAレバー・バター・卵黄・にんじん・うなぎ・モロヘイヤ・ほうれん草など粘膜の健康を保つ
ビタミンB2レバー・うなぎ・カレイ・卵・納豆・アーモンドなど髪の毛の細胞の再生に役立つ
ビタミンB6赤身肉・鶏肉・マグロ・バナナ・牛レバー・かつおなど頭皮の健康を保つ
ビタミンCパブリカ・ブロッコリー・レモン・オレンジ・イチゴ・さつまいもなど頭皮の健康を保つ
ビタミンE卵・アーモンド・アボカド・オリーブオイル・大豆・かぼちゃなど血行の促進

良質な睡眠を確保する。睡眠リズムを整える

良質な睡眠を確保することも、若ハゲの改善には大切です。

前述の通り、睡眠には「ノンレム睡眠」と「レム睡眠」の2種類があります。ノンレム睡眠は主に脳や身体の細胞を回復する役割を持つ深い眠りのことで、1回の長さは60~80分程度です。一方、レム睡眠は主に記憶の固定や整理を行う役割を持つ浅い眠りのことで、1回の長さは10~30分程度です。

良質な睡眠とは、ノンレム睡眠とレム睡眠を合わせた「メジャースリープ状態(90~120分)」を、一晩に3~5回繰り返す状態を言います。睡眠中にメジャースリープ状態をしっかり取ることで、髪の毛の成長に必要な成長ホルモンの分泌が促されます。そして、成長ホルモンの分泌によって、IGF-1(インスリン様成長因子)という物質が生成されます。

IFG-1には「毛母細胞の増殖を促す」「血行を改善する」「髪の毛のタンパク質量を増やす」「炎症を抑える」などの働きがあります。このように、良質な睡眠によって十分な量のIFG-1が生成されることで、若ハゲの改善に効果が期待できるのです。

良質な睡眠を確保するためのポイントとしては、「就寝の2時間前までに入浴を済ませる」「就寝前にはスマホやパソコンを使わない」「睡眠時間を90分単位で区切る」などが挙げられます。こうした点に気をつけることで、睡眠の質を高めることが可能となります。

頭皮マッサージをする。プロにお願いしてみよう

頭皮の血流の滞りも、若ハゲの一因になります。頭皮マッサージによって血行を促進することで、髪の毛の成長に必要な栄養素が隅々まで行き届き、若ハゲを改善する効果が期待できます。

頭皮マッサージは、美容院やエステサロンなどで受けることが可能です。最近は女性向けだけでなく、男性向けの頭皮マッサージを提供している店舗もあるため、気になる方は利用してみると良いでしょう。

また、頭皮マッサージは自分で行うことも可能です。頭部には主に、額から頭頂部にかけて存在する「前頭筋」、両耳の上部に存在する「側頭筋」、後頭部に存在する「後頭筋」の3つの筋肉があります。頭皮マッサージを行う際は、手の付け根のふくらみを筋肉に押し当て、頭皮全体を動かすようなイメージで揉み解していきます。また、指の腹で筋肉を押しながら頭皮全体を動かす方法も効果的です。

時間がないなど、なかなかプロにお願いできないときは、上記のようなセルフケアにチャレンジしてみてください。

育毛剤や発毛剤を使う。容量を守って的確に使用

若ハゲの改善方法として、育毛剤や発毛剤を使う方法も挙げられます。

育毛剤には、頭皮環境を整えて抜け毛を防ぐ効果があります。一方、発毛剤には、髪の毛を作り出す「毛包」を活性化させ、発毛を促す効果があります。つまり、抜け毛を予防したい場合は育毛剤、新しい髪の毛を増やしたい場合は発毛剤の使用が適しています。

なお、育毛剤・発毛剤ともに副作用のリスクも存在します。それぞれに共通する副作用としては、頭皮のかゆみ・かぶれなどが挙げられます。

また、発毛剤のみの副作用として、血圧の低下があります。これは、発毛剤に含まれる「ミノキシジル」という成分によるものです。ミノキシジルは本来、血管を拡張して血圧を下げる「血圧降下薬」として開発された薬です。そのため、ミノキシジルが配合された発毛剤を使用すると、上記のような副作用が起きる可能性があります。

育毛剤や発毛剤を安全に使用するためには、容量・用法を守って的確に使用することが大切と言えるでしょう。

ストレスを溜め込まない。嫌な事があったらその日の内に吐き出そう

ストレスは髪の毛だけでなく、身体全体にさまざまな悪影響を及ぼします。前述のように、ストレスが溜まると自律神経のバランスが崩れ、全身の血流が悪化して髪の毛に十分な栄養が行き届かなくなります。

また、ストレスはホルモンバランスの乱れも引き起こします。そして、ホルモンバランスの乱れは、女性の若ハゲに深く関わっているとされています。

ストレスを受けると、脳の視床下部はコレチゾールを分泌する指令に集中します。コレチゾールは別名ストレスホルモンとも呼ばれ、ストレス時に活発に分泌されることが分かっています。

視床下部がコレチゾールの分泌指令にかかりきりになると、エストロゲンなど、その他のホルモンの分泌が減少します。女性ホルモンの一種であるエストロゲンには髪の毛の健康を維持する働きがあり、分泌量が減少することで、薄毛や抜け毛が生じると考えられているのです。

また、円形脱毛症の原因と考えられる自己免疫疾患の発症にもストレスは関与しています。若ハゲを改善するためには、嫌な事があったらその日の内に吐き出して、ストレスを溜め込まないことが大切です。

クリニックを受診する。お医者さんに相談だ

本気で若ハゲを改善したいと思うのであれば、クリニックの受診をおすすめします。生活習慣の乱れやストレスが原因の薄毛は、原因を解消することで症状の改善が期待できますが、

AGA(男性型脱毛症)が原因で若ハゲを発症した場合は、クリニックで治療を受ける必要があるからです。

AGAが原因の若ハゲであっても、早期に適切な治療を開始することで、進行を食い止めたり、症状を改善したりすることは可能とされています。徐々に薄毛が進行するなど気になる症状があるときは、できるだけ早く専門の医師に相談した方が良いでしょう。

若ハゲの原因になる「AGA」とは?

AGAとは、男性型脱毛症とも呼ばれる症状の総称で、若ハゲの原因の一つを占めるとされています。ここからは、AGAの発症メカニズムや、AGAが若ハゲを引き起こす理由について詳しく見ていきましょう。

AGAの発症メカニズム。若くてもハゲにはなる

AGAは男性ホルモン「テストステロン」が原因で引き起こされます。

テストステロンが体内の「5αリダクターゼ」という還元酵素と結びつくと、「ジヒドロテストステロン(DHT)」が発生します。さらに、毛根の「男性ホルモンレセプター」がDHTをキャッチすると、脱毛因子「TGF-β」が増加し、成長期の髪の毛を退行期に移行させてしまいます。その結果、健康な髪の毛が育ちにくくなり、薄毛や抜け毛が進行すると考えられているのです。

身内に薄毛の人がいるなど、AGAの発症リスクが高い人は、上記のようなメカニズムによって若くてもハゲになる可能性があります。

ヘアサイクルの乱れが薄毛を引き起こす。年齢は関係なし

私たちの髪の毛は、「成長期」「退行期」「休止期」の3つを繰り返しながら、生え変わりを繰り返しています。これを「ヘアサイクル」と呼びます。男性は3~5年、女性は4~6年が1サイクルといわれています。

太く健康な髪の毛を維持するためには、ヘアサイクルを健全に保つことが大切です。健康な人の場合、髪の毛全体に対してそれぞれの時期が占める割合は、成長期の髪の毛が約8割、退行期と休止期の髪の毛がそれぞれ約1割と言われています。

しかし、AGAを発症するとヘアサイクルが乱れ、本来は成長期にあるはずの髪の毛まで退行期に移行してしまいます。成長期が短縮されることで、髪の毛が十分に育たなくなり、薄毛を引き起こすと考えられています。

前述の通り、AGAの発症には遺伝が関与しており、年齢はあまり関係ありません。早い人では10代後半から薄毛を発症するケースもあるため、注意が必要です。

前述の通り、AGAの発症には遺伝が関与しており、年齢はあまり関係ありません。早い人では10代後半から薄毛を発症するケースもあるため、注意が必要です。

AGAの原因。若ハゲ

AGAの主な原因としては、以下の2つが挙げられます。それぞれについて詳しく見ていきましょう。

5αリダクターゼの活性度

5αリダクターゼとは、体内に存在する還元酵素の一種です。前述の通り、5αリダクターゼがテストステロンと結合することでジヒドロテストステロン(DHT)が生成され、薄毛や抜け毛の原因となります。5αリダクターゼの活性度は人によって異なり、活性度が高い人ほどAGAを発症するリスクも高くなると考えられています。

また、5αリダクターゼにはⅠ型・Ⅱ型の2種類が存在します。Ⅰ型は全身の皮脂腺に分布し、Ⅱ型は前頭部・頭頂部・ワキ・ヒゲ・陰部に分布しています。この内、DHTを生成しやすいのはⅡ型とされています。

Ⅱ型には、頭部では脱毛を促すのに対して、それ以外の部位では発毛を促すという特徴があります。つまり、若ハゲなのに脇毛やヒゲが濃い人は、5αリダクターゼⅡ型の活性度が高い可能性があると言えます。

男性ホルモンレセプターの感度。ホルモンの量が多すぎるのも問題

AGAの発症に関わるもう一つの要因が、男性ホルモンレセプターの感度です。男性ホルモンレセプターとは、キャッチしたホルモンの働きを細胞に伝達する受容体のことを言います。男性ホルモンレセプターの感度が高い人ほど、ジヒドロテストステロン(DHT)の影響を受けやすく、AGAの発症リスクが高まると考えられています。

そして、男性ホルモンレセプターの感度は遺伝的な影響を受けやすいとされています。隔世遺伝(祖父母やそれ以前の世代から遺伝すること)をする傾向もあり、両親が薄毛でなくても、その上の世代に薄毛の人がいる場合は、遺伝子を引き継いでいる可能性があります。

特に、男性ホルモンレセプターの感度を左右する遺伝子は母方の家系から遺伝すると言われているため、母方の身内に薄毛の人がいる場合は注意が必要です。

AGAの進行パターンは数種類ある

AGAの進行パターンには、以下のような種類があります。

  • Ⅰ型:額の生え際がやや後退する
  • Ⅱ型:Ⅰ型が進行した状態。前髪の生え際がM字型になってくる
  • ⅡVertex型:Ⅱ型の状態に加えて、頭頂部にもO型の薄毛が見られる
  • Ⅲ型:Ⅱ型が進行した状態
  • ⅢVertex型:Ⅲ型の状態に加えて、頭頂部にもO型の薄毛が見られる
  • Ⅳ型:生え際が後退し、頭頂部がO型の薄毛になる
  • Ⅴ型:Ⅳ型が進行して生え際が頭頂部付近まで後退し、O型の薄毛の範囲も広がる
  • Ⅵ型:生え際が後退して頭頂部の薄毛と繋がり、側頭部・後頭部にのみ髪の毛が残っている
  • Ⅶ型:Ⅵ型が進行し、さらに側頭部・後頭部の薄毛も進んだ状態

クリニックでは、上記の進行パターンをもとにAGAの症状がどの程度進んでいるかを判断し、適切な治療を行います。

AGAの治療方法にも数種類ある。自分に合うものを選択

AGAの治療方法には、いくつかの種類があります。十分な効果を得るためには、その中から自分に合うものを選択することが大切です。

以下に、AGAの主な治療方法をご紹介します。

内服薬。飲んで対策

一つ目の治療方法は内服薬による治療です。AGAの治療に使われる主な内服薬には、「デュタステリド内服薬」「フィナステリド内服薬」「ミノキシジル内服薬」の3種類が存在します。

デュタステリド内服薬ならびにフィナステリド内服薬には、5αリダクターゼの働きを阻害し、DHTの生成を抑制して、ヘアサイクルを正常化するという効果があります。ヘアサイクルが正常化することで、薄毛や抜け毛が改善するという仕組みです。デュタステリド内服薬は5αリダクターゼⅠ型・Ⅱ型の双方に作用するのに対して、フィナステリド内服薬は5αリダクターゼⅡ型のみに作用するという違いがあります。

一方、ミノキシジル内服薬には、毛母細胞の増殖を促し、発毛を促進するという効果があります。また、細胞のアポトーシス(細胞死)を抑制する効果もあり、AGAによって短縮されたヘアサイクルを延長する効果も期待できます。

近年は、デュタステリド内服薬やフィナステリド内服薬で薄毛や抜け毛の進行を抑制しつつ、ミノキシジル内服薬で発毛を促進するという方法が多く用いられています。

薬品名効果副作用
デュタステリド内服薬5αリダクターゼI型・Ⅱ型の働きを阻害する勃起機能障害(ED)・射精障害・肝機能障害
フィナステリド内服薬5αリダクターゼⅡ型の働きを阻害する勃起機能障害(ED)・射精障害・肝機能障害
ミノキシジル内服薬毛母細胞の増殖を促す・細胞のアポトーシスを抑制する頭痛・めまい・動悸

外用薬。塗って対策

AGAの外用薬には、ミノキシジル外用薬があります。ミノキシジル外用薬には、ミノキシジル内服薬と同様に、毛母細胞の増殖を促して発毛を促進する効果が期待できます。薄毛が気になる部分に直接塗布することで、AGAの症状を改善していきます。

使用に際しては、肌が弱い人の場合、副作用として頭皮のかゆみ・かぶれなどが見られる場合があります。

自毛植毛。サイドの毛を植え替える

自毛植毛とは、自身の頭皮から採取した毛組織を、薄毛が進行した部位に移植する治療方法です。AGAでは前頭部・頭頂部の髪の毛が薄毛になりやすいとされているため、自毛植毛に使用する毛組織は主に後頭部から採取します。

自毛植毛には、主に「FUT法」と「FUE法」の2種類があります。FUT法ではメスで毛組織を皮膚ごと切り取り採取します。一方のFUE法では、パンチと呼ばれる特殊な道具を使い、毛組織を1株ずつ採取します。

自毛植毛のメリットとしては、AGAの改善に効果的・仕上がりが自然といった点が挙げられます。一方、デメリットとしては、植毛部以外の薄毛は進行する・生着不良や合併症のリスクがある・費用が高額・傷跡が残る(FUT法の場合)といった点があります。

自毛植毛に失敗しないためには、あらかじめメリット・デメリットを踏まえた上で、実績や技術力が確かなクリニックを選ぶことが大切です。

注入療法。注射が苦手な方にはNGかも

注入療法とは、髪の毛の成長を促す成分を直接頭皮に注入する治療方法です。注入療法には、主に「メソセラピー」と「HARG療法」の2種類があります。

針を使う施術針を使わない施術使用する注入薬
メソセラピーパピュール法
ナパージュ法
水光注射
ダーマローラー
垂直マイクロニードル療法
エレクトロポーレーション法
フラクショナルレーザー法
ジェットインジェクター法
ミノキシジル
フィナステリド
グロースファクター(成長因子)
幹細胞成長因子
その他の栄養素
HARG療法パピュール法
ナパージュ法
水光注射
エレクトロポーレーション法
メドジェット
HARGカクテル

従来の針を使う施術は、注射が苦手な方にはNGと言えるかもしれません。しかし、近年は針を使わない「ノンニードル」という手法も普及し、以前に比べると受けやすい治療方法になってきました。

とはいえ、注入療法は現段階ではまだ先進医療の段階であり、安全性・有効性ともに十分な検証が行われていない治療方法です。そのため、診療ガイドラインでは「C2ランク(行わないほうがよい)」とされています。

AGAの治療の流れ。まずはクリニックにいく

AGAを治療するには、まずはクリニックにいくことが大切です。受診に際しては、AGAの治療を専門的に行っている施設を選ぶと安心でしょう。

一般的な治療の流れは以下の通りです。

  1. 受付
  2. 問診票の記入
  3. 医師による診察
  4. カウンセリング
  5. 治療開始

問診票や医師の診察、カウンセリングを通じてその人に最適な治療方法を決めた上で、内服薬や外用薬などを用いた治療が行われます。

なお、AGAは「健康に悪影響を及ぼす病気ではない」という理由から保険が適用されないことが多く、治療内容によっては費用が高額になるケースも少なくありません。そのため、治療方法だけでなく費用の面についても、事前にきちんと確認をしておくことをおすすめします。

AGAの治療期間。数カ月かかるものが多い

AGAの治療は、スタートしてすぐに効果が出るわけではありません。一般的には、早い方で3ヶ月、遅い方では1年近くかかるケースも珍しくないとされています。

すぐに効果が出ないからといって、途中で治療をやめてしまうと、かえって薄毛が進行したり、治療によって生えてきた髪の毛が抜けてしまったりする恐れもあります。AGAの治療を行う際は、効果を実感するまでにある程度の時間がかかるという点を頭に入れておきましょう。

また、効果が出てきたからといって、勝手に治療をやめてしまうのもNGです。自己判断で治療を中断してしまうと、再び薄毛が進行するリスクがあります。薬の量や種類を減らす場合は、あらかじめ医師と相談してから行うようにしましょう。

AGA治療の費用相場。どこまでやりたいかによるが下は10000円~

先にも述べたように、AGA治療には保険が適用されないケースが少なくありません。そのため、治療にかかる費用もさまざまです。

まず、基本的な費用の相場は以下の通りです。

初診料無料~5,000円
再診料1,000円~3,000円
検査料5,000円~10,000円

細かな金額はクリニックによって振れ幅がありますが、一般的には上記の金額が相場とされています。

次に、AGAの治療に使用する主な治療薬の費用は以下の通りです。

治療薬の種類1ヵ月あたりの費用の目安
フィナステリド5,000円~8,000円
デュタステリド8,000円~10,000円
ミノキシジル10,000円~

さらに、自毛植毛・注入療法に関しては、以下のような費用がかかるとされています。

治療の種類費用の目安
自毛植毛100万円~
注入療法(メソセラピー)50万円~
注入療法(HARG療法)200万円~

このように、どういった治療方法を選択するかによって、かかる費用は大幅に異なります。メリット・デメリットを考慮した上で、費用面・治療内容ともに自分に合うものを選ぶことが大切と言えるでしょう。

若ハゲに関するQ&A

若ハゲに関してよく寄せられるQ&Aをご紹介します。

禿げるのは何歳からが多いのですか?

ホットペッパービューティーアカデミーが実施した「薄毛に関する意識調査2020」によると、薄毛が気になり始める年齢の平均は、男性が「38.1歳」、女性が「41.9歳」という結果になっています。

また、日本皮膚科学会ガイドラインによる「男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン2017年度版」では、AGAの年代別の発症頻度は20代が約10%、30代が20%、40代が30%、50代以降が約40%となっています。

これらの結果から、薄毛は30代後半以降に多く見られるということが分かります。ただし、AGAの10%は20代で発症していることを考えると、若い世代の方であっても一定程度の薄毛リスクはあると言えるでしょう。

薄毛の判断基準は?

薄毛は少しずつ進行するため、日頃から注意を払っていないと、自分ではなかなか気づきにくいものです。薄毛の判断基準としては、「1日に100本以上髪の毛が抜ける」「セットが決まらない」「地肌が透けて見える」などが挙げられます。

また、血縁者に薄毛の方がいる場合もリスクは高くなります。これらの点に当てはまる場合は、薄毛を疑って早めの対策を行うことをおすすめします。

まとめ

若ハゲの基準や原因、対策について詳しく見てきました。10代や20代で起こる若ハゲは、外見的にも精神的にもマイナスの影響をもたらしかねません。しかし、適切な対処を行うことで、若ハゲを改善する効果が期待できます。「若ハゲをどうにかしたい」と考えている方は、上記にご紹介した内容をぜひ参考にしてみてください。

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